Vol.20 佐久長聖高校 1年目

コロナウィルスによる感染が広がっています。
自分だけでなく周りの大切な方を守るためにも不要不急な外出は控えましょう!!
手洗いうがいはしつこいぐらいしましょう!

しかし、健康を維持するためにもランニングや適度な運動はとても大事です!
ルールを守って取り組みましょう!!

さて、今回の内容はいよいよ佐久長聖高校へ突入します!
まずは1年目のことをお話したいと思います!

佐久長聖高校駅伝部は長野県佐久市にあります。
私の時代は前監督である両角速先生が監督でした。
現在は東海大学の監督をされています。

私は中学校を卒業し、高校への入学をとても心待ちにしていました。
普通は親元を離れるとなると不安に襲われると思いますが、当時の私は何故か不安等は全くありませんでした!笑

初めての県外、初めての寮生活、自分より速い選手と同じチームになれることにワクワクしていましたね!

しかし!!!!
入寮してからびっくりしたことは
部の規則の厳しさでした!!!
当時の佐久長聖高校駅伝部は
基本的に下記の内容は全て禁止でした。

◯携帯電話(電話する際は寮の公衆電話)
◯テレビ(食事の時は10分程度見れます)
◯ゲーム
◯マンガ
◯私服(外出するときは制服かチームジャージ)
◯自転車(遠くの治療院に行くときのみ貸出可)
◯男女交際

私は3年間公衆電話で過ごしました。
今では公衆電話すら見かけなくなりましたよね。
人生であんなにテレホンカードを消費したことは今では良い思い出です。笑

まぁわかりやすく言うと、陸上競技に妨げになる物や行動は全て禁止ということです。
入寮直後は本当に少◯院かと思いました。笑

唯一の娯楽はMDプレーヤーで音楽を聴くことと小説を読むこと、睡眠ぐらいでした。笑
勉強が苦手な私でも小説ばかり読んでいたので国語の点数だけ自然と上がりましたね!笑
学生の皆さんは小説を読むことをお勧めします!

そして先輩たちは強豪校ならではの雰囲気がありましたが、同じ部屋になった3年生の先輩はとても優しく親切だったので1年間心身共に助けられました。

同期のなかでは上から4番目のタイムで入学しましたが、1年目は環境に慣れることで精一杯だったことを思い出します。
体調を崩すことも沢山ありました。

同期は8人で、そのうち県外からの入学は私ともう1人の2人だけでした。
タイムは上から4番目でしたがそれはあくまで目安になるだけのもの。
中学校の練習量と質の違いに全然ついていけませんでした。
練習だけで見ると下位らへんで走っていましたね。

また福岡との気候の違いにもとても苦労しました。
佐久市の冬はとても寒く、朝練時は-10°以上のときもありました。
そして雪もかなり降ります。
膝上まで積もるところは生まれて初めて見ました!
雪かきも人生初体験でしたね!
最初は楽しくテンションMAXでやってましたが後半は疲労困憊。。。
次の日は筋肉痛がすごく、雪かきの恐ろしさを体験しました。笑

そして福岡にいる時はこんなに寒い中走ったことなんてありません。
しかし、どんなに寒くても若く代謝が良いので汗はかきます。
するとどうなるかと言うと鼻毛、まつ毛、眉毛が凍ります。ニット帽の後ろから小さな氷柱ができます。
そしてワンピースのルフィのギアセカンドのように全身から大量の湯気、蒸気が出てきます。
とても強くなった気持ちになれます。
どれも初体験でした。笑

ちなみに佐久長聖高校駅伝部は冬の朝練前は足湯をする習慣があります!
これは冬場の故障予防にとても効果的です!
冬の練習前に一度試してみてください。

佐久長聖のメイン練習場所は両角監督手作りのクロスカントリーコースでした。
1周600mで途中、起伏のあるコースと割と平坦気味のコースに分かれています。
コースは土ですが、かなりサラサラしているので場所によってはとても脚をとられそうになります。
私は1年目本当にこのクロカンが嫌いでした。笑
しかしこのクロカンも強くなれた要因の1つなのは確かです。
今ではたまに走りたくなります。笑

日々の練習で同期の村澤選手や千葉健太選手、平賀選手などはしっかりこなせているのに、私は集団から途中で離れることが多くありました。

もちろん悔しさはとてもありましたね。
わざわざ福岡から長野に来たのに情けない走りしかできない自分にとても不甲斐なく感じていました。
しかし、周りと比べても仕方ありません。
速くなりたいのは皆んな同じです。
だからと言って無理に速いグループに入っても離れてしまえば意味がありません。
今の自分の現状をしっかり把握して自分にできること、自分のレベルにあった練習を
地道にこなすように心がけました。
もちろん悔しさは忘れてはいけません!!

夏合宿は菅平高原で合同で行います。
秋田工業、大牟田など全国から強豪校が集まります。
また各グループのペースメーカーでOBの方々も来られます。
1週間ほどの期間で行いますが、1年目はキツすぎて毎日を生き抜くので精一杯でした。笑
合宿後の帰省期間を目標に耐え抜きました。

秋の記録会では、村澤選手や佐々木寛文選手などが5000mで14分20秒台という驚異的なタイムを出していました。
私は15分を切るのがやっとでしたが、自分自身に焦るなと言い聞かせながら日々過ごしていました。
焦ったところで良い練習はできませんし、オーバーワークから故障に繋がったりします。

そこから故障や病気もなく練習を積めたので12月の記録会では14分48秒で走ることができ、自分のなかの目標をクリアすることができました。

高校1年生で5000m14分50秒を切れればかなり優秀なほうに入りますが当時の佐久長聖高校では不可能でした。
1年目の全国高校駅伝は沿道から応援していました。
来年こそは選手として必ず走ると心に誓いながら全力で応援したのを覚えています。

4月に入り、県外の高校に入学した人は多くいると思います。
もちろん1年目から活躍できることが1番良いですが、焦ることはありません!
高校は3年間あります!大事なのは3年目です!
1年目はしっかり環境に慣れてください。
体作りを丁寧に行ってください。
同期と仲を深めてください。
快よく送り出してくれたご両親に感謝しながら
向上心を持って焦らずじっくり練習することが大切です!

次回は2年目編についてお話したいと思います!

〔監修〕itoix公式ランニングアドバイザー
藤井 翼(Tsubasa Fujii)


プロフィール

◯出身校
元岡中学校(福岡県)/佐久長聖高校(長野県)/山梨学院大学(山梨県)

中学3年時には1500m、3000mの2種目で全国大会に出場。
高校は長距離の名門、佐久長聖高校に進学。
チームメイトにはNIKEの大迫傑がいる。
個人種目では3000mSCを専門とし、3年時のインターハイ北信越大会では当時の長野県高校記録となる8分57秒をマーク。その後の全国インターハイでは優勝した留学生に次ぐ日本人トップの2位に入る。
冬の全国高校駅伝では日本人チームの高校歴代最高タイムで総合優勝。個人でも5区(3km)を8分24秒で走り区間賞。これは現コースになってから最も速いタイムであるため、コース新記録という扱いになっている。

◯保有資格
日本体育協会公認スポーツリーダー/日本陸上競技連盟公認ジュニアコーチ

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※ご相談内容によってはご返答をいたしかねます。ご了承ください。

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