こんにちは。aile RUNNING CLUBビギナークラスコーチの藤井かれんです。
秋になり、いよいよマラソンシーズンが近づいてきました。
初めてフルマラソンに挑戦する方にとっては、練習だけでなく、シューズやウェア、当日の持ち物など、準備するものがたくさんあります。

そんな中、ビギナークラスやマラソン完走クラスを担当していて、よく聞かれる質問があります。
「マラソンって、ジェルは必要ですか?」
初めてフルマラソンに挑戦する方が「マラソン 準備」「マラソン 持ち物」などと検索すると、必ずと言っていいほど出てくるのがエネルギージェル。
SNSでランナーが紹介していたり、マラソン経験者から「ジェルを持っていった方がいいよ!」と教えてもらったりして、とりあえず買ってみたという方も多いのではないでしょうか。
では、フルマラソンを走るならジェルは必ず必要なのでしょうか?
私の答えは、
「フルマラソンを走るうえで、エネルギー補給は必要。でもジェルが絶対に必要というわけではありません。」と言うことです。
今回は、初めてフルマラソンに挑戦する方に向けて、ジェルを含めた「補給」についてお話しします。
◆そもそも、なぜマラソン中に補給するの?
フルマラソンは42.195km。
初心者ランナーであれば、4時間、5時間、場合によっては6時間近く身体を動かし続けることになります。
当然、スタート前に食べたものだけですべてのエネルギーをまかなうのは難しくなります。
長時間の運動では、途中で炭水化物を補給することが推奨されています。
目安として1〜2.5時間の持久系運動では1時間あたり30〜60g、2.5〜3時間を超える運動では、個人の許容量や補給計画に応じて1時間あたり最大90g程度の炭水化物摂取が推奨されいています。
つまり、大切なのは、
「ジェルを飲むこと」ではなく、「走りながら必要なエネルギーを補うこと」。
ということです。
◆ジェルは「エネルギー補給の選択肢」のひとつ
ジェルがマラソンでよく使われるのは、コンパクトで持ち運びやすく、走りながらでも炭水化物を摂取しやすいからです。
一般的なスポーツジェル1個には、炭水化物が20〜30g、エネルギーが80〜120kcal程度含まれています。
ただ、スポーツショップの補給食コーナーに行ってみると、本当にたくさんの商品が並んでいます。

同じようなパッケージに見えても、中身は同じではありません。
エネルギー補給を目的としたものもあれば、電解質を含むもの、カフェインを含むものなど、その特徴はさまざまです。
だからこそ、
「みんなが持っているから」
「SNSで見たから」
「知り合いに勧められたから」
だけで選ぶのではなく、ぜひパッケージの裏側も確認してみてください。

エネルギーは何kcalなのか。
炭水化物は何g入っているのか。
カフェインなど、そのほかにどんな成分が含まれているのか。
「この商品は何のために摂るのか」を理解して選ぶことが大切です。
◆本番で初めて飲むのはNG
そして、初心者ランナーの皆さんに特に伝えたいのが、
「本番で初めて口にするものを持っていかない」
ということです。
昨年、私が担当していたビギナークラスにも、初めてフルマラソンに挑戦した方がいました。
大会に向けてジェルを準備し、レース途中で飲んだのですが、その後、吐き気が出てしまいました。
話を聞いてみると、そのジェルを練習中に一度も飲んだことがなく、本番で初めて口にしたそうです。
味や甘さ、濃さ、食感などが自分には合わなかったことに加えて、長時間走り続けている中で胃腸にも負担がかかっていたのだと思います。
ジェルは、買ってポケットに入れておけばOKではありません。
大会でジェルを使用するのであれば、事前にトレーニング中に試して、自分の身体にあうか確認することが勧められています。
ジェルによっては水と一緒に摂った方が良いものもあります。
ロング走などを利用して、
味は大丈夫か、走りながら飲めるか、飲んだあとに気持ち悪くならないか、水はどれくらい必要か。
こうしたことまで含めて、本番前に試しておきましょう。
補給も、マラソンの練習のひとつです。
◆ジェルが苦手なら、無理にジェルを選ばなくてもいい
もし、実際に練習で試してみて「ジェルは苦手かも」と思うこともあるかもしれません。
実は、私自身もジェルが得意ではありません。
いろいろ試してきましたが、走っている最中にジェルを飲むことがどうしても苦手です。
だからといって、何も補給せずにフルマラソンを走るわけではありません。
私は大会のエイドにバナナなどがあれば食べたり、ジェルタイプ以外のエネルギー補給食を選ぶようにしています。

※今年の北海道マラソンでは、わらび餅タイプの「WARABEAT!!」を試しました。
大切なのは、「ジェルを摂ること」ではなく「自分が摂り続けられる方法でエネルギーを補うこと」です。
大会によってはエイドにバナナやお菓子などの給食が用意されていることもあります。

そのため、エイドの内容や設置場所を事前に調べて、「自分で何を持つのか」「エイドで何を摂るのか」を組み合わせるのもひとつの方法です。
ただし、エイドの内容や数量は大会によって異なるため、必要なエネルギーをすべてエイド任せにする場合は、事前に大会公式サイトなどで確認しておくと安心です!
◆ビギナーランナーに聞いた!実際に選んでいる補給食
では、実際にビギナーランナーの皆さんは、どんな補給食を選んでいるのでしょうか。
ビギナークラスやマラソン完走クラスの皆さんに聞いてみると、いろいろな商品が挙がりました。
その中から、実際に使っている方が多かったものや、私自身が試したことのあるものをご紹介します。
・アミノバイタル

スポーツショップなどでもよく見かける定番商品のひとつです。
実は、私がマラソンの補給食として最初に選んだのもアミノバイタルでした。
種類がいくつかあり、エネルギー補給を目的としたものだけでなく、アミノ酸など配合されている成分も商品によって異なります。
同じ「アミノバイタル」でも中身は違うので、購入するときはパッケージの表示を確認して、自分が何を補給したいのかに合わせて選んでみてください。
・WARABEAT!!(ワラビート)

名前の通り、わらび餅のような食感の補給食です。
特にゆず味はさっぱりしていて、長時間走っているときでも食べやすいと感じています。
・オレは摂取す

先日のマラソン完走クラスで行った2時間走でも、実際に試してもらいました。
参加者からは「味がおいしい!」と好評でした。
写真の商品は1袋104kcal、炭水化物21.3g。
パラチノースやマグネシウムなども配合されています。
・ジェル以外の補給食

ビギナーランナーの皆さんに聞いてみると、セブンイレブンで販売されている「わらび餅 」など、市販のお菓子や食品を補給食として取り入れている方もいます。
ジェルの独特な甘さや食感が苦手な方にとっては、普段から食べ慣れているものや、自分がおいしく食べられるものも選択肢のひとつです。
◆マラソンの補給も「準備」が大切
初めてのフルマラソン。
42.195kmを走るために、何ヶ月もかけて練習をしている方も多いと思います。

でも、準備するのは「脚」だけではありません。
何を食べるのか。
何を飲むのか。
どのタイミングで補給するのか。
そして、自分の身体に合うのか。
それを練習の中で確認しておくことも、立派なマラソン準備のひとつです。
ジェルが飲める人は、ジェルを上手に活用する。
苦手な人は、無理にジェルにこだわらず、自分が摂りやすいものを探してみる。
「マラソン=ジェルを持たなければいけない」ではありません。
ジェルはあくまでも、長い距離を走るためのエネルギー補給の選択肢のひとつです。
ぜひ本番までのロング走でいろいろ試しながら、自分に合った「補給」を見つけてみてくださいね!!







