Vol.140 itoixのソックス、どれを選ぶ?「5本指」「足袋」「ラウンド」それぞれの特性とおすすめシーンを比較!


こんにちは、窪田忍です。


皆さんは、日々のトレーニングやレースにおいて、ソックスにはどこまでこだわっていますか?

以前の記事で、ソックスは単なる衣類ではなく、厚底シューズのポテンシャルを最大限に引き出し、パフォーマンスを左右する「重要なランニングギア」であることはご紹介しました。


Vol.138 ”厚底時代”にこそ問われる、”足底の感覚”——itoixで”走りの質”を変える


シューズを練習内容によって履き分けるランナーは多いと思います。


では、ソックスはどうでしょうか。


実はソックスも、形状によって足指の動かしやすさや、地面を捉える感覚、履き心地は変わります。


itoixのソックスは、「5本指」「足袋」「ラウンド」の3種類があり、「自分にはどれが合うのかわからない・・・」というご相談をいただくことも少なくありません。


僕自身も、すべての練習やレースで同じタイプを履いているわけではなく、目的や距離、その日のトレーニング内容によって使い分けています。


今回は、itoixの「5本指」「足袋」「ラウンド」の違いを、僕自身の使い分けも交えながら独断と偏見で紹介します。


あくまでも個人的な意見として参考にしてください(笑)


◆ 5本指タイプ:蒸れ・マメを抑制する「長距離の絶対王者」


まずご紹介するのは、itoixの中でも特にリピーターの多い「5本指」。



足の指が1本ずつ独立して包み込まれる構造になっています。


☆主な特性

・圧倒的なドライ感とマメ防止効果

ランニング中のマメ(水ぶくれ)や皮膚トラブルの主な原因は、汗による「ふやけ」と指同士の摩擦です。

5本指タイプは、指と指の間の汗を和紙糸がダイレクトに吸い上げて素早く発散させるため、常に足指の間がサラサラな状態に保たれます。

指同士が直接擦れないため、マメの発生を抑えることができます。


・指全体で地面を捉えられる

5本の指が自由に動くため、足指全体を開いて地面を「掴む・捉える」感覚が得られます。トラックのコーナーや悪路、天候に左右されず踏ん張りが効きやすくなるのが大きなメリットです。


・こんなシーン・ランナーにおすすめ

フルマラソン、ウルトラマラソン、トレイルランニングなどの長距離・長時間レース

夏場や雨天時など、足元が過酷な環境でのトレーニング

「走ると必ず指の間にマメができる」「足のムレが気になる」という悩みを持つ方


・窪田からのワンポイントアドバイス

絶対に失敗できない本命レースや、30km以上のロング走では、僕は迷わず5本指を選びます。


レース終盤になっても足のトラブルが起きない安心感は、メンタル面でも大きなアドバンテージになります。


◆足袋タイプ:力強い蹴り出しと推進力を生む「スピード・バランス型」


続いて、親指と残りの4本指が2つに分かれている「足袋」タイプ。



日本の伝統的な履物から着想を得たこの形状は、実はランニングにおいて非常に理にかなったパフォーマンスを発揮します。


☆主な特性

・親指の独立による強い蹴り出しと推進力

人間の足は、最後の蹴り出しの瞬間に「親指(母指球付近)」へ体重が乗り、前方への推進力を生み出します。

親指が独立している足袋タイプは、親指に力を込めやすく、地面をぐっと力強く押し出す感覚が得られます。


・着脱のしやすさと適度な開放感

5本指タイプのメリット(親指の自由度と蒸れにくさ)を享受しつつ、残りの4本指はまとまっているため、5本指よりも着脱が非常にスムーズです。

指先が締め付けられすぎない開放感も特徴です。


・こんなシーン・ランナーにおすすめ

インターバル走やペース走

クロスカントリーなどの不整地ラン(体幹や足裏のバランス感覚を意識したい時)

5本指の指と指の間の装着感が苦手だけど、指先を踏み込んでしっかり走りたい方


・窪田からのワンポイントアドバイス

親指がしっかりと独立しているおかげで、母指球ラインに重心を乗せやすく(意識しやすく)、蹴りだしまでの効率的なフォームづくりにも役立ちます。


5本指よりもサッと履けるので、日々の質の高いトレーニングにも向いています。


◆ラウンドタイプ:手軽さと素足感覚を両立した「日常・ジョグのスタンダード」


最後に、最も一般的な形状である「ラウンド」タイプ。



一見普通のソックスに見えますが、itoixの和紙素材で作られていることで、市販のスポーツソックスとは一線を画す性能を持っています。


☆主な特性

・圧倒的な脱ぎ履きのしやすさと癖のない履き心地

一般的な靴下と同じ形状のため、朝の準備や着替えの際に一切のストレスがなく履くことができます。指先の締め付け感や違和感がなく、誰もが違和感なく使える万能型です。


・シューズとの一体感

足先がまとまっているため、シューズ内で足先が突っ張る感覚が少なく、シューズ本来のラスト(足型)に素直に馴染みます。


・こんなシーン・ランナーにおすすめ

日々のジョギングやウォーキング

補強運動、ウエイトトレーニング、ジムでのワークアウト

普段履き、立ち仕事、ビジネスシーン(靴内のムレ防止として)


・窪田からのワンポイントアドバイス

ラウンドタイプの一番の強みは『手軽さ』です。

普段のジョグや、サッと走り出したい時にはラウンドが最適。

また、ランニングだけでなく普段履きとして一日中履いていても足が蒸れません。


『まずはitoixソックスのドライ感を試してみたい』という方のエントリーモデルとしてもおすすめします。



個人的に一番おすすめしたいのは、ビジネスシーンでのセミロングの使用です。


【一目でわかる】3タイプの比較表


タイプ ドライ感・マメ防止 蹴り出し・推進力 着脱しやすさ 窪田のおすすめ使用シーン
5本指 本命レース・マラソンやウルトラ等の長距離・夏場のタフな練習
足袋 スピード練習・ポイント走
ラウンド ジョグ・日常使い・初めての1足


◆最後に:目的とシーンに合わせて使い分け、走りの質を高めよう


「どれか一つだけが正しい」ということはありません。


大切なのは、「今日のトレーニングの目的は何か」「どのような履き心地を求めているか」に合わせてソックスを選ぶことです。


レースで最高のパフォーマンスを出し、絶対にマメを作りたくないなら 「5本指」


スピード練習でキレのある走りを追求し、力強く踏み込みたいなら 「足袋」


毎日のジョグや日常の快適さを求めるなら 「ラウンド」


5本指、足袋、ラウンド。


どれが優れているということではありません。


大切なのは、自分の足の感覚や、その日のトレーニングの目的に合わせて選ぶことです。


シューズを練習によって履き分けるように、ソックスも「今日はどんな走りをしたいのか」という視点で選んでみる。


そうすると、これまで気づかなかった足底や足指の感覚に気づくこともあります。


『道具に走らされる』のではなく、自分の身体の感覚を確かめながら、『道具を使い分ける』。


ぜひ皆さんも、自分の走りに合ったソックスの使い方を探してみてください!


執筆担当

窪田 忍(aile RUNNING CLUB 熊本 代表)

窪田 忍(くぼた しのぶ)

aile RUNNING CLUB 熊本エリアコーチ

経歴

鯖江高校(福井)/駒澤大学(東京)/トヨタ自動車(愛知)/九電工(福岡)

駒澤大学では、大学三大駅伝に4年間すべて出場。
区間賞5回獲得(出雲2回、全日本1回、箱根2回)したほか、日本人トップ4回。


実業団では、2015年・2016年と、トヨタ自動車史上初となるニューイヤー駅伝連覇に貢献。
引退後、幼稚園児〜大人まで幅広い世代の指導を行っている。
また、オンラインにて全国のランナーに向けたレッスンも行っている。

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