こんにちは、窪田忍です。
ランニングやスポーツにおいて目標を達成するためには、「練習内容」や「走行距離」といった”負荷”にどうしても意識が向きがちです。
しかし、長期的にパフォーマンスの差を生むのは、実は「リカバリー力」と「コンディション把握能力」であり、そのためにはセルフケアが非常に重要となってきます。
セルフケアは単なる疲労回復手段ではなく、
・身体状態のモニタリング
・傷害の予防管理
・動作効率の維持
を担う「自己管理スキル」です。
私自身、セルフケアを習慣化することで、
「今日は張りが強いな」
「いつもと感触が違うな」
と、不調の“予兆”に早く気づけるようになりました。
これは特別な才能ではなく、常に自分と向き合うことで誰でも身につけられる感覚です。
そこで今回は、私が日常的に行っているセルフケアの中でも、特に有効だと感じているものを紹介します!
◆セルフマッサージ
セルフマッサージというと、「筋肉をほぐす」「疲労を取る」というイメージが強いかもしれません。
もちろんそれも大切ですが、本当の目的は別のところにあります。
それは、筋肉を触ることで、日々の変化を感覚的に理解できるようになることです。
最初は
「硬いのか柔らかいのか分からない」
「左右差がある気がするけど自信がない」
そんな感覚でも問題ありません。
しかし、毎日続けていくと、確実に分かるようになります。
・いつもより張りが強い
・押したときの痛みの質
・触った瞬間に違和感
こうした小さなサインに気づけるようになると、練習負荷を落とすという判断や、ストレッチ・アイシングなどの対処を早期に選択でき、結果的にケガのリスクを下げられます。
私は、高校1年生から現役を引退する32歳まで、練習を休む日も含め、毎日欠かさずセルフマッサージをしてきました。
なお、「単純にほぐしたい」「時間をかけられない」という場合は、マッサージガンを使うのも有効ですが、すべてを任せるのではなく、手で触って状態を確認する時間も大切にしてください。
◆ 足底マッサージ(足裏)
足底は、ランナーにとって最も酷使されている部位の一つです。
そして、『第二の心臓』と呼ばれるほど非常に重要で、ここが硬くなると、ふくらはぎやアキレス腱、膝、股関節へと影響が広がります。
ここでは、2つのパターンを紹介します。
①入浴中のマッサージ
・湯船の中で行うのがおすすめ
・足の指の間に手の指を1本ずつ入れて広げる
・反対の手の指で、土踏まず〜かかとをゆっくり指圧しながら沿わせるようにマッサージ
②入浴後のマッサージ
・ゴルフボールを足裏で踏み、前後に転がす
・体重は「痛気持ちいい」程度まで
注意:やり過ぎは逆効果!
足底は、刺激に弱い組織です。
強く、あるいは長くやり過ぎると、炎症や足底筋膜炎のリスクにつながります。
「気持ち良い」「終わった後に軽い」と感じる程度で止めましょう。
目安としては、片足1分程度です。
◆ストレッチをする前に重要なこと
ストレッチの目的は、 筋緊張の一時的抑制と可動域の調整です。
一部位あたり30秒程度にすることで、筋肉の緊張が抜け、神経の防御反応が落ち着くという効果が得られます。
一方で、反動をつけながらグイグイ行ったり、1分以上と長めの実施、痛みを我慢しながら行ったりすると、筋肉は「危険だ」と判断して逆に緊張します。
これが「やり過ぎは逆効果」と言われる理由です。
ですので、一部位あたり30秒程度に抑えるよう心掛けてください。
① 大臀筋ストレッチ

・仰向けで膝を胸に引き寄せる

・抱えた膝を反対側へ倒す
大臀筋は、推進力・接地の安定・骨盤のコントロールを担う、言わばランナーの要です。
このストレッチは、大臀筋・中殿筋・股関節後方の筋群が同時に緩みます。
ここが硬くなると、股関節~上半身に負担がかかり、フォームが崩れやすくなります。
走りの安定感に関わるストレッチなので、必ずと言って良いほどやって欲しいストレッチです。
②股関節ストレッチ

・仰向けに寝て、片膝を胸に引き寄せ抱える

・抱えた膝をやや外側に開く(肩や首の力は抜く)
股関節は、脚の振り出し・骨盤の安定・ストライド調整すべての中心にある関節です。
特に、デスクワークなど長時間座ることの多い方は、股関節の深い部分が硬くなりやすい傾向があります。
このストレッチは、股関節の奥(インナーマッスル周辺)を安全に緩め、腰への負担も少ないという点で、毎日のセルフケアに最適です。
③ふくらはぎ・アキレス腱ストレッチ

・片膝立ちの姿勢(後ろ脚は正座に近い体勢)、前脚を一歩前に出す
・前脚の踵は床につけたまま

・上体をやや前に移動し、前脚に体重を乗せ、膝はつま先の方向へ自然に
(※NG例:踵が浮いている/勢いよく体重をかけている)
このストレッチは、
・「走っている時に近い角度」で伸ばせる
・体重を使うため、伸び過ぎを防ぎやすい
というメリットがあります。
ふくらはぎ・アキレス腱は、着地衝撃を受け止めながら、次の一歩を生むバネの役割をしています。ここが硬いまま走ると、肉離れやアキレス腱炎のリスクが高まります。
④大腿四頭筋ストレッチ

・立位で足首を持つ

・膝を揃え、体をまっすぐ
大腿四頭筋は、膝への負担やブレーキ動作に影響します。
特に起伏のあるコースでの練習後やスピード練習後は必須です。
また、膝を揃えて行うことも重要な点です。
膝が外に開いた状態で伸ばすと、正しく伸ず、股関節が外旋し、別の筋肉に負担がかかったり、膝へのストレスがかかったりします。
膝を揃えることで、大腿四頭筋を“真っ直ぐ”伸ばし、膝関節のねじれを防げるため、安全かつ効果的に伸ばすための重要なポイントです。
◆最後に…
セルフケアは、練習のような『がんばる時間』ではなく、『整える時間』です。
・毎日
・短時間
・やり過ぎない
この3つを意識することで、身体は確実に応えてくれます。
また、ケガが少ない人ほど、セルフケアを『特別なもの』という意識はありません。
「毎日」「当たり前に」「整える」ことで、いわば自分の『身体の声』を聞いています。
走りを伸ばすためには、追い込むだけではなく、ちゃんと整えた日の積み重ねが重要です!








